読書

 小さいころから割と本は好きでした。理系の知識欲は旺盛でしたが、文学・歴史は興味は少なかったです。実際の出来事に興味を持って読み、世の中の理不尽や不幸は許されないと思っています。純文学といったものや仮想世界の文学は苦手です。歴史は事実として捉え、明治維新、第二次世界大戦、江戸時代を読んでいます。
 好んで読んだ本は、山本有三、太宰治、司馬遼太郎、宮尾登美子、山崎豊子、吉村明、これから読もうとしている本は、宮部とみこ、城山三郎、松本清張はたくさんあってめまいがします。わからなかったのは、村上春樹です。

2023/5/5 朝永信一郎

かねてより量子力学に興味を持っていたがついに理解できずに終わりそうである。寒川図書館でたまたま手に取った「量子力学と私」の冒頭に鏡に映った自分の姿の「対称性」について述べていた。世の中に反対に映るものがあるという。あまりにも当然という気がするが、稀代の理論学者のいうこととなると感心しなければならないのか。ちなみに私の解釈を述べよう。自分が見る外界は自分とは反対側にある姿であるから左右が反対になる。具体的に言えば対象物の鏡と自分の間に回転軸があってその周りを180度回るからである。理解していただけたでしょうか。ついでに言えば自分を基準にする場合、右は「向かって左」、左は「向かって右」である。普通人にあっては当たり前のことを学者は深く考えるものだ。

2018/1/1 司馬遼太郎

大作家であり、近代史家である。作品は40巻以上の長編全集、20巻の短編集、そのほか紀行文、週刊誌の掲載評論等ほぼ限りなくある。近代史を勉強するつもりで何回も挑戦しては途切れた読書であるが、昨年吉村昭の作品をほとんど読破したので再挑戦である。しかしながら膨大な作品を制覇できると思えない。NHKで新しくはじまる大河ドラマ「西郷どん」を機に「翔ぶがごとく」を読み始めた。すぐ気づいたことは、先に吉田松陰を読む必要があるということで「世に棲む日日」に迂回した。先ず気が付いたことは、現在の政治状況には維新の改革に遠因があるのではないのかということです。越後長岡藩、会津藩等の羽越連合は薩長・土連合の官軍に不当な敗戦をしたのだがいまでもその状況にあるのでないだろうか。それは何故なのか、その理由を今は亡き司馬遼太郎の作品に探してみたい。

2017/1/1 吉村昭

堅実な作家である。最初は何気なく「高熱隧道」から入ったがさかのぼっての初期の作品は暗い生活の歪のようなものであることがわかった。ラインアップは実際に起こった悲劇がテーマである。面白いというより「知らなければならない」事実であった。「三陸沖大地震」は明治28年に起きた地震の二万人近く死亡した悲劇を住民の言葉を書いた啓発的な小説であるが、最後の献言に学者の評論をふまえて「今後は十分の用心と対策をとるのでこのような悲惨的な大災害は起きないだろう」と記述しているが、2011年3月に起きた東日本大震災は10年前に亡くなっている作者を裏切った。

2016/6/22 半藤一利

作者も御生存であるがこれから読んでみよう。郷里は一応長岡ということだが東京人である。どこか抑揚に長岡訛りがする?「山本五十六」、「ノモンハン」を読む。文面のそちこちに作者の戦争の背景にたいする憤慨がよみとれる。山本五十六の家系は複雑である。覚えきれないが、高野、山本そのご先祖長谷川の出身地は越後であろうか。戦記物は事実の不明瞭さがあるので、作者の表現についても割り引いて判断する必要があり、また新たな文献・資料が出てきて評価が変わることもあるようだ。

2015/6/18 宮尾登美子

作者は昨年12月にお亡くなりになりました。NHKで放映された作品を見たことから常々関心がありましたが、小説を読んだことはありませんでした。
まず、どのような生い立ちの人かと気にしながら読み始めたのが「一弦の琴」、次に最後の作「錦」まだわからないうちに「櫂」続いて「春燈」であった。時代から言って、また視聴したNHKドラマから覚悟をしていたものの暗いが落ち着いた物語です。ますます、作者の人物を知りたくなりました。続いて「朱夏」を読みようやく背景が分かりかけています。派生して、日本の対満州に対する歴史をより詳しく知りたいと思うようになりました。満州事変が起きた昭和16年以前にさかのぼり勉強してみたいと思います。
話しが宮尾登美子からずれてしましましたが、もう少し作者について知りたいと思いますので次の「きのね」を読んで確信を得たいと思います。

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